天使のくれた時間 (字幕版)

アマゾンのプライムビデオで「天使のくれた時間」を観た。素晴らしかったし、いろいろ感じるところがありました。
この年になって、あのときああすればよかった、こうすればどうだったのだろう?
そんな思いを抱くのはよくあることだが、別の道を一度味わってみたい、そんな思いを実現して、今とは別の道をひとときだけたどらせるという映画。
詳しくはネタバレになるので、差し控えるが、この映画を見て、真っ先に思い浮かんだのは、次の言葉です。『人生には二通りある。「達成による貢献」と「貢献による達成」の二通りの生き方』
分かりづらいかもしれませんが、たとえば、みなさん、夢って持っています、あるいは持っていましたよね?
夢があると人生が豊かになるし、前進する力をもらえます。
僕もそうでしたし、夢は無条件で素晴らしいと思っていました。
しかしながら、そうでもないと改めて考えさせられたことがありました。
それは2年程前のことですが、引きこもりの若者の支援をしているNPOの代表の方と対談させていただきました。そのNPOには、中学2年の時に不登校になって、3年のときも修学旅行しかいかなかったわが三男も大変お世話になったんです。そのご縁から対談させていただいたんでが、話は夢とか、家族の話になった時に、その代表の方が「夢のおかげで社会にどのくらい毒を流していることか分かりますか?」って言ったんです。僕はその言葉を聞いて、「なるほど」と、それまでうっすらと見えていたのがはっきりと見えたんです。
この意味わかります?
確かに、夢って、自分をドライブさせるには重要なファクターですよね?
何かに向かって一心に進んでいく。でも、ドライブしている最中のあなたは、ほかの何かを忘れていませんか?大切な何かを置き忘れていませんか?それが「愛」だったりしませんか?

大切な何かを捨てられないとときに、引きこもりになったりします。
ホームレスになったりします。
引きこもりの方も、今、僕が毎日のように接しているホームレスの方もみなさん、優しいんです。
優しすぎて、自分を押し出すことができない。そんな方ばかりです。
夢を「達成」して社会の「貢献」する生き方もあるし、それとまったく正反対で、自分が何かをつかむ、何かになるのではなく、他人の夢だったり、普通の生活だったり、それを支える、縁の下の力持ちとして貢献して、社会に貢献する道も実はあるんだ。実はその方が社会への貢献度が大きかったりするんだ。
そんなことを改めて考えさせられた映画でした。

 

 

 

天使のくれた時間 (字幕版)
天使のくれた時間 (字幕版)
Amazonビデオ ~ ニコラス・ケイジ
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